日本株の取引には、大きく分けて 「現物取引」 と 「信用取引」 の2種類があります。それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解し、自分の投資スタイルに合った方法を選ぶことが重要です。本記事では、初心者にも分かりやすく「現物取引」と「信用取引」の違いを解説します。
Contents
1. 現物取引とは?
特徴
現物取引とは、自分が持っている資金の範囲内で株を購入し、売却する取引です。証券会社の口座に入金し、その範囲内で株を買うため、借金をすることなく安全に投資できます。
メリット
✅ リスクが少ない
現物取引では、購入した株の価値がゼロになることはあっても、借金を背負うリスクはありません。
✅ 長期投資に向いている
信用取引と違い、無期限で株を保有できるため、長期的な値上がりを期待して投資が可能です。
✅ 配当金や株主優待がもらえる
現物株を保有すると、企業の配当金や株主優待を受け取ることができます。
デメリット
❌ 元手以上の資金が必要
資金が限られているため、大きなリターンを狙いにくいというデメリットがあります。
❌ 下落相場で利益を出せない
株価が下がると損失が発生し、空売り(売りから入る取引)ができないため、下落相場では利益を得にくいです。
2. 信用取引とは?
特徴
信用取引とは、証券会社からお金や株を借りて売買を行う取引です。元手の 約3倍 までの取引が可能になり、資金効率を高められます。また、空売り(売りから入る) ができるため、株価の下落局面でも利益を狙えます。
メリット
✅ レバレッジを活用できる
資金の3倍までの取引が可能なため、少額の元手でも大きなリターンを狙うことができます。
✅ 空売りができる
信用取引では、株を持っていなくても売りから入ることが可能なので、下落相場でも利益を出せます。
✅ 短期トレードに適している
デイトレードやスイングトレードのように、短期間で利益を狙うトレーダーにとって有利な仕組みです。
デメリット
❌ 追証(おいしょう)が発生する可能性がある
信用取引では、株価が急落すると証拠金(担保)が不足し、追加の資金(追証)が必要になることがあります。
❌ 金利や貸株料がかかる
信用取引は証券会社から資金や株を借りるため、金利(買い)や貸株料(売り) が発生し、長期間保有するとコストが増えます。
❌ 期限がある
通常、信用取引は 6か月以内 に決済しなければならないため、長期投資には向いていません。
3. どちらを選ぶべき?現物取引と信用取引の使い分け
比較項目 | 現物取引 | 信用取引 |
---|---|---|
資金効率 | 自己資金の範囲内 | 自己資金の3倍まで可能 |
リスク | 最大損失は投資額まで | 追証リスクあり(借金の可能性) |
空売り | 不可 | 可能(下落相場でも利益を狙える) |
配当金・優待 | もらえる | 原則もらえない(例外あり) |
保有期間 | 無期限 | 6か月以内(制度信用) |
コスト | 購入時の手数料のみ | 金利や貸株料が発生 |
投資スタイル | 長期投資向き | 短期トレード向き |
✅ 「リスクを抑えつつ、配当や優待も楽しみたい!」 → 現物取引がおすすめ
✅ 「短期間で大きな利益を狙いたい!」 → 信用取引を活用
✅ 「下落相場でも利益を出したい!」 → 信用取引の空売りを活用
4. まとめ
日本株の取引には 「現物取引」 と 「信用取引」 の2種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
初心者の方は リスクの少ない現物取引から始めるのが安心 ですが、短期トレードに挑戦したい場合は、信用取引を学んで活用するのも一つの手です。
ただし、信用取引は 追証や金利負担 のリスクがあるため、しっかりとリスク管理をした上で取り組みましょう!
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