Contents
1. 二階建て取引とは?
意味とイメージ
「二階建て取引」 とは、
現物株を買った上で、それを担保にして信用取引でも同じ銘柄を買う取引手法 のことです。
簡単に言うと、
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1階:現物株の買いポジション
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2階:信用買いポジション
同じ銘柄に対して、現物と信用の両方でポジションを取るため、株価が上がれば利益は2倍以上!
でも…下がれば損失も2倍以上になるハイリスク・ハイリターンな手法です。
2. 具体的な例
あなたがA株を100万円分、現物で買ったとします。
そのA株を担保にして、さらに同じA株を信用取引で100万円分買えば…
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現物保有:100万円
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信用買い:100万円
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合計ポジション:200万円(=二階建て)
この状態で株価が10%上がれば、20万円の含み益。
でも、10%下がれば、現物の10万円損に加えて、信用取引の評価損も10万円=合計20万円の損失になります。
3. 二階建てのメリットとデメリット
メリット
✅ 少ない元手で大きなリターンを狙える
✅ 強い上昇トレンドで威力を発揮する
デメリット
❌ 株価下落時の損失が倍増
❌ 証拠金維持率が急低下し、追証リスクが高まる
❌ 元に戻る前に強制決済される可能性もあり
4. 現物を担保に信用取引をする仕組み
信用取引では、証券会社に担保(保証金)を差し入れる必要があります。
その担保に現物株式を充てることが可能で、これを「代用有価証券」と呼びます。
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たとえば、100万円分の現物株を代用担保にすれば、
→ その価値に応じて信用取引の買い建てができるようになります。
5. 現物を売るとどうなる?(ここが重要!)
信用建玉に直接影響します!!
現物株は**担保(代用有価証券)**として使われているため、
その現物株を売ってしまうと、担保が減る=証拠金維持率が下がるということです。
影響の流れ(例)
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信用取引の買い建て中、現物を担保に使っている状態
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その現物を売却
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担保力が急減少 → 証拠金維持率が一気に下がる
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場合によっては「追証」または「強制決済」になる
つまり、現物株を売る=信用取引の安全装置が外れる ようなものです。
6. どんなときに危険か?
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株価が下がってるのに、現物を手放してしまったとき
→ 担保減+評価損増で、一気に追証やロスカットの可能性が高まります -
証拠金ギリギリの状態で二階建てしてるとき
→ 現物を売った瞬間に強制決済されることも
7. 安全な活用方法(初心者向けアドバイス)
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証拠金維持率を常にチェック!
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現物を売るときは、信用ポジションを整理してから!
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レバレッジをかけすぎない(2倍以内が目安)
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相場が荒れそうなときは一時的に信用建玉を減らす
8. まとめ
ポイント | 内容 |
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二階建て取引とは | 現物を担保に同じ銘柄を信用買いする手法 |
メリット | 上昇すればリターン2倍以上 |
デメリット | 下落すれば損失も2倍、追証・強制決済のリスクあり |
現物を売ると | 担保力が落ちて証拠金維持率が低下、信用取引が危険に |
初心者の注意点 | レバレッジを抑え、現物売却前に信用ポジションの確認を! |
「二階建て取引」は、確かに利益を大きく伸ばせる魅力的な手法です。
しかし、現物を売るタイミングを誤ると、大きなリスクにつながります。
しっかりとルールを守り、安全第一で信用取引を活用しましょう!
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