株式投資といえば「安く買って高く売る」が基本ですが、空売り(からうり) を使えば、「高く売って安く買い戻す」ことで利益を狙うことも可能です。
特に、株価が下落する局面 では空売りが有効な武器になります。今回は、初心者の方でもわかりやすく 「空売り」の仕組み、メリット・デメリット、注意点 を解説します!
Contents
1. 空売りとは?
仕組み
空売りとは、証券会社から株を借りて売り、その後に買い戻すことで利益を得る取引 のことです。
通常の取引(現物取引)は「買い→売り」の順番ですが、空売りでは「売り→買い戻し」の順番になります。
具体的な流れ
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証券会社から株を借りて売る(空売り)
- 例えば、株価が 1,000円 のときに 100株を空売り すると、10万円(1,000円×100株)の売却益が得られる。
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株価が下がるのを待つ
- もし株価が 800円 に下がったら…
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安く買い戻して返す
- 800円で 100株を買い戻し(決済)し、証券会社に返却。
- (1,000円-800円)×100株 = 2万円の利益!
このように、株価が下落すると利益を得られる のが空売りの特徴です。
2. 空売りのメリット
✅ 下落相場でも利益を狙える
通常の買い取引(現物取引)では、株価が上がらないと利益は出ませんが、空売りを使えば 下落相場でも利益を狙うことができます。
✅ 暴落時のリスクヘッジ(ヘッジ売り)ができる
すでに現物株を保有している場合、同じ銘柄を空売りすることで値下がりのリスクを軽減 できます(ヘッジ売り)。
✅ 短期トレードに適している
特にデイトレードでは、急落場面での空売りは有効 です。短期間で大きな利益を狙えるのもメリットの一つ。
3. 空売りのデメリット
❌ 株価が上がると損失が無限大
現物取引では 最悪でも投資金額がゼロ になるだけですが、空売りは株価が無限に上がる可能性があるため、損失も無限大 になるリスクがあります。
例:1,000円で空売りした株が2,000円、3,000円…と上昇した場合、損失がどんどん膨らみます。
❌ 逆日歩(ぎゃくひぶ)のリスクがある
空売りで借りた株の需要が高まると、追加コストとして 「逆日歩(ぎゃくひぶ)」 が発生し、長期間持ち続けると損益に悪影響を与えることがあります。
❌ 空売り規制がある
大きく下落する相場では、金融庁が空売り規制 を発動することがあり、取引が制限されることもあります。
4. 空売りの種類
制度信用取引(せいどしんようとりひき)
証券取引所が定めたルールに従って行う信用取引の空売り。一般的に 最長6か月 の期限があり、金利や貸株料がかかります。
✅ メリット:取引ルールが明確で初心者でも利用しやすい
❌ デメリット:空売りできる銘柄が限られる
一般信用取引(いっぱんしんようとりひき)
証券会社ごとに設定されている信用取引の空売り。期限が無制限(無期限信用) のものもあり、柔軟な取引が可能。
✅ メリット:無期限で空売りできる場合がある
❌ デメリット:貸株料が高くなる場合がある
5. 空売りに向いている投資家とは?
✅ 短期トレードをする人(デイトレーダー)
空売りは短期トレードと相性が良く、急落時に素早く利益を取れる ため、デイトレーダーに向いています。
✅ 下落相場で利益を狙いたい人
「買い」だけでは利益が出しにくい下落相場でも、空売りを使うことで利益を狙うことが可能 です。
✅ リスクヘッジを考える投資家
現物株を保有している人は、同じ銘柄の空売りをすることで、下落リスクを抑える(ヘッジ) ことができます。
6. 空売りの注意点とリスク管理
✅ ロスカットを徹底する
空売りは、株価が上昇すると損失が無限大 になりうるため、損切りルールを厳格に設定 することが重要です。
✅ 逆日歩のチェック
逆日歩がつくとコストが増えるため、証券会社のサイトなどで逆日歩の状況を確認しましょう。
✅ 空売り規制の確認
金融庁が空売り規制を発動する場合がある ため、取引の前に規制状況を確認することが大切です。
7. まとめ
空売りは、下落相場でも利益を出せる強力な手法 ですが、無限に損失が膨らむリスク もあります。特に初心者は、リスク管理を徹底しながら慎重に活用することが重要です。
✅ 短期トレードやデイトレードには有効!
✅ 下落相場のリスクヘッジにも使える!
✅ 損切りルールをしっかり決めてリスク管理を徹底!
「空売り」をうまく活用し、上昇相場だけでなく 下落相場でも利益を狙えるトレード手法 を身につけましょう!
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